結核

診療・各部門

結核はまだまだ過去の病気ではありません。最近の結核患者数増加はようやく頭打ちになった観もありますが、まだまだ油断できません。さて当院においては新規肺結核症例数は年間約90例であり、うち多剤耐性結核3例、人工透析施行中8例などの重症例が比較的多く、他府県などからの入院依頼も受けています。多剤耐性結核は近年大きな社会問題となりつつあります。それは喀痰中の結核菌排菌停止が困難なため、入院期間が年余に及び、また死亡率も高いからです。
当呼吸器センターではそのような患者様に対して積極的に病巣切除を試みています。また手術の不可能な患者様に対しては、米国CDCなどの推奨する薬剤投与 量を超す薬剤投与を試み、過去3年間で、特に大きな副作用を来さずに9例中7例の6ヶ月以内の排菌停止を達成しています。