診療・各部門
スタッフ | 主な資格 | |
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部長 (呼吸器科部長兼務) |
神田 理恵 | 日本内科学会内科認定医・総合内科専門医 日本呼吸器学会呼吸器専門医 日本結核・非結核性抗酸菌症学会 結核・抗酸菌症認定医 |
化学療法について
日本人の死因別死亡率において一位は悪性新生物「がん」です。がんに対する治療は、手術療法・抗がん剤による化学療法・放射線療法から緩和治療まで、様々な選択肢・組み合わせがあります。胃がん・大腸がん・肺がんなど、手術に重点が置かれるがんでも、手術後の再発予防を目的とした術後補助化学療法を組み合わせて行う場合があります。進行・再発症例となった場合は、その治療として化学療法その他を行うこととなります。
化学療法の奏効率、つまり抗がん剤の効き方は、がんの種類により異なります。がんの種類や状態により、化学療法で治癒を目指すべき場合と、延命や症状改善を考慮した治療方針、つまりは「どのように生きていただけるか」を重要課題とすべき場合があると考えられます。そういう意味では、がんは個人のライフスタイルに配慮した治療計画が可能な、外来での化学療法に適した疾患と言えます。
外来化学療法室のご案内
当院では、2004年8月より外来化学療法室を開設しています。当初は3床で運用していましたが、現在は6床(うち3床はリクライニングベッド)まで増床、準備室・薬剤無菌調整も整備し、年間約700回の化学療法が行われています。
外来化学療法室開設に先立ち、関連する各診療科の代表医師、看護師・薬剤師・事務員を選任し、化学療法管理委員会を組織しました。この委員会で、外来・入院を問わず院内で行われる全ての化学療法を管理登録しており、院内ではここで承認された治療法の使用を義務付けています。登録された治療法は現在約130種類ありますが、必要に応じて随時更新し、登録の遅れによる患者さんの不利益が生じ無いように心がけています。
副作用のマネージメント
抗がん剤治療では副作用のマネージメントが重要です。最近では、白血球減少や下痢・脱毛など以前から見られた副作用以外に、新規抗癌剤である、免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボなど)による甲状腺機能障害など様々な自己免疫反応や分子標的治療薬による特徴的な皮膚症状や手足の痛みやしびれなど、特殊な副作用をコントロールしながら治療を進めてゆく必要があります。
チームで対応する化学療法
外来での治療を続けるためには、在宅での支援も大切です。例えば介護認定の手続きなど、直接治療と関係の無いようなことでも通院治療を続けていただく上では重要なことです。
私達は、副作用管理や様々な療養上の問題について職種の壁を越えたチームで対応するよう努力しています。医師からの説明だけでは理解しにくい事や、手が回っていない事なども、看護師・薬剤師・事務員などのスタッフにご遠慮なくお尋ね下さい。がん患者さんの様々なニーズにお応えできるよう、スタッフ一同、努力しています。
外来化学療法室で治療している主な疾患
肺がん・乳がん・食道がん・胃がん・大腸がん(結腸がん・直腸がん)・膵がん
胆管(胆道)がん・肝がん・前立腺がん・腎がん・一部の血液がん など