放射線部

診療・各部門

放射線部の紹介

医療の進歩が急速に進む中、放射線部で行われる検査はますます重要になってきており、画像なくして正しい診断や治療が出来ないケースが少なくありません。
滋賀病院では順次、放射線部の機器入れ替えを行っており、2022年には放射線被ばくを抑えて検査が出来るCT機器を、2023年はRI機器、2024年は一般撮影をフラットパネルディテクター(FlatPanelDetector)システムに更新をしたことで、患者様の検査時間を短縮することができ、負担軽減を実現しています。
これらの最新機器を使用して、病院が掲げる質の高い医療、介護、予防の実践に努め、地域医療に貢献していきたいと考えています。 私たち放射線部のスタッフは患者さんに寄り添った親切な対応を心がけ、安心・安全な検査を目指しています。
現在 当院には14名(男性9名、女性5名)の放射線技師が在籍しています。

 

放射線部で稼働中の機器

機器名 台数
一般撮影 3台
CT装置 64列 1台
MRI装置 1台
血管造影装置 1台
核医学( RI )検査装置 1台
X線透視装置 1台
乳腺撮影(マンモグラフィ)装置 1台
骨塩定量検査装置 1台
体外衝撃波結石破砕装置 1台
回診用(ポータブル)撮影装置 2台
外科用X線撮影装置(移動用Cアーム) 2台
胸部撮影装置(健診センター) 1台
X線透視装置(健診センター) 2台
巡回健診車(胸部X線、胃部X線) 2台

CT(コンピューター断層)検査:Computed Tomography

CTは寝台上の身体に360度連続してX線を照射して、多方面からの情報を得て画像をつくる検査です。一般撮影より放射線量は多くなりますが、より詳しい画像をつくることができます。
得られた情報から任意の断面や3D画像を作成することも可能です。
検査時間は大体5分から20分程度です。
又、血管内に造影剤を投与することで、血管が多い組織と少ない組織の鑑別に用いたり、心臓や頭の血管を観察しやすくすることができます。

 
当院では、CT検査時に受ける放射線量が少ない機器を導入しており、安心して検査が受けられます。


MRI(磁気共鳴イメージング)検査  Magnetic Resonance Imaging

MRI検査は磁場が発生しているトンネル状の装置の中に身体を入れて 電磁波をあてることにより得られる信号を画像にした検査です。
検査は30分程度で、大きな音が発生しますのでヘッドホンをあててもらいます。
造影剤を使用しないで脳や足の血管を撮影することもできます。
CTとは異なり、放射線を使用しないので被ばくはありません。


血管造影検査

腕や脚の付け根から血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を目的の場所まで進め、造影剤を注入して血管を撮影する検査です。
又、細くなった血管をバルーン(風船)で膨らませたり、ステント(網目状の管)を置いて血流を改善する経皮冠動脈形成術(PTCD)や末梢血管治療(EVT)などの治療も同時に行われることがあります。

 

核医学(RI) 検査

核医学検査は、放射線を発生させる元素(放射性同位元素)を特定の臓器に集まる物質に付けた薬(放射性医薬品といいます)を静脈注射、服用または吸入により体内に入れて、その薬が目的の臓器に集まった様子から病変の検出を行ったり、あるいは目的臓器に入り、出ていく様子を画像にして解析することにより、病態の把握を行います。


この検査には、いくつかの種類がありますが、たいていの検査は仰向けに寝ていただいているだけです。
使用する薬は、微量であり、副作用が非常に少なくその安全性は確立されています。
機器はフルデジタル化され、分解能、感度ともに向上しました。認知症関連疾患、心筋検査、骨シンチ等の一般的な検査に対応しています。

 

一般撮影

一般撮影はX線を用いて頭から足の先まで全身が撮影の対象となります。
胸部の病変陰影や腹部のガス像、胆石や尿管結石、変形や骨折の有無を見るための骨の撮影などが主になります。
昔から簡便であるため一番多く用いられている検査です。

当院ではフラットパネルディテクター(Flat Panel Detector)システムを導入することにより、高画質な画像が得られます。 又、画像の作成が速くなり、検査待ち時間の短縮を行っています。


乳腺撮影(マンモグラフィ)

マンモグラフィとは乳腺専用のX線撮影のことで、乳がんの早期発見に 非常に効果的です。
乳房のなるべく多くの部分を撮影するため、また少ない放射線量で乳がんと正常部分との区別がつきやすい画像をつくるため、乳房をできるだけ引き出して圧迫板で挟み、薄く広げた状態で撮影します。
当院のマンモグラフィ装置は、フラットパネルディテクター(Flat Panel Detector)システムを搭載した装置で、少ない放射線量で高精細な診断画像を提供しています。

 
撮影には、検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師の認定資格を取った女性の技師が対応しています。

骨密度検査(DXA法:二重エネルギーX線吸収測定法)

骨の密度をはかる検査です。
人は年を取っていくと骨に含まれる骨塩(カルシウムなど)が減少し、骨の密度が低下します。
測定することで骨折などの骨の病気の予防に役立てます。


検査はX線を用いて、主に腰椎と足の付け根(股関節)で行います。
検査時間は10分程度で非常に低い放射線量で行います。
骨の密度は数値で表されグラフ化されます。同年代の人、他の年代の人との比較、又、継続して検査をすることで骨折などのリスクを知ることができます。


体外衝撃波結石破砕治療

体内にできた結石に衝撃波を当て破砕して、体外へ出るようにする治療です。
身体に多少の痛みが生じることもありますが、麻酔などは必要なく後遺症などがほとんどない治療方法です。
治療時間は約1時間程度となります。
この衝撃波を発生させる装置が体外衝撃波結石破砕装置で、結石に焦点を合わせる時にX線を使用します。


その他、検査に使用するX線透視機器

胃バリウム透視検査、注腸検査、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)、 その他消化管造影検査や逆行性腎盂尿管造影検査などに使用する X線透視機器です。