肺癌

診療・各部門

肺癌の患者様の数は近年増加しておりますが、治療成績は全世界的にもまだまだ満足できるものではありません。それは肺癌の進行が非常に早く、また初期には 症状が殆ど無いからです。肺癌の死亡率を減らすにはとにかく患者様にとって必要な治療を、時機を逃さず、素早く開始することが重要です。
当呼吸器センターではそのため、初診から1週間で全ての評価が可能となるように検査・放射線部と連携し、手術を含めた治療開始までの期間短縮を図っていま す。全ての治療方針は、十分なインフォームド・チョイスを前提とし、そのため必要な病名告知は可能な限り行っています。肺癌の告知率は概ね90%を越して います。年間新規肺癌患者数は約50例、肺癌手術症例数は約25例です。過去13年間における肺癌手術症例の5年生存率は 1 A期80%、 1 B期 64%、 2 A期58%、 2 B期46%、 3 A期30%、 3 B期10%、 4 期20%でした。
肺癌に限らずあらゆる症例において、ターミナルケアを必要とする 患者様に対しては、ご家族と共に、可能な限り安らかに過ごしていただくことを目標に看護スタッフと協力しています。また癌性疼痛除去には最大限の努力をし ています。患者様のQOL向上に寄与する外来での抗癌剤治療にも力を入れています。